IMG_9569めっきり春めいて来たと思っていたら、出発の朝はとても寒く真冬に戻ったような寒さ。

鹿児島に向けてのフライトの後、船に乗り換え屋久島へ。
港からいつも見えるはずの桜島は雲の中に隠れ、いつも見送ってくれる姿はそこにはなかった。


IMG_9655錦江湾を抜けると海は意外と時化ており、ジェットフォイルはうねりの中をすべるように走り抜けて屋久島に着いた。
島を半周して東シナ海のサンセットを楽しみにしていたが、この日は期待だけで終わってしまった。




IMG_9685二日目、目覚めて窓の外を見ると雨の中に白いものが混じっている。
あれっ、もしかして…、なんか嫌な予感…。

いよいよ屋久杉染の研究のため本物の屋久杉を見にヤクスギランドに向かうが、山を登るにつれ雪がひどくなり、結局通行止めで辿り着けず。

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朝の嫌な予感は見事的中( ̄▽ ̄;)!!

しかもこの日は鹿児島に戻る予定が、(前のブログの通り)悪天候で全便欠航、延泊となってしまいました。



IMG_9736三日目、鹿児島に戻るため朝一番の出発、天気はなんと晴れ!

島に滞在中、晴れていたのは港に向かう間だけでした。

楽しみにしていたサンセットではなく、サンライズを眺めながら屋久島に別れを告げ、いざ鹿児島へ。

IMG_9784鹿児島の港が近づくとこの日は桜島がよく見え、おまけに噴火口から煙を上げて出迎えてくれました。

着いた日は姿も見せなかったのに、まるで手を揚げて挨拶しているような姿に見えたのは私だけ?

その後、毎年恒例となっている大島紬の産地研修に向かいました。
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機織の現場では、こんなおばあさんやおじいさんが頑張っております。




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細かい絣を合わせながら織っていく作業は、想像以上に地道で大変な作業です。




IMG_9953そして次は染の現場へ、

今回のテーマである屋久杉染の工程を見学。

このような大きな釜で屋久杉の成分を抽出して染料を作ります。


IMG_9966染料を使う分だけ別の容器に移して少しずつ糸に染料を染み込ませていく作業をしているところです。

何度も何度も作業を繰り返し、目的の色になるまでこちらもまた地道で大変な作業が続きます。



IMG_9985染め上がった糸がこちら。

染める回数や作業工程で様々な色合いや風合を表現するのはベテランの技そのもの。

あっという間の三日間、鹿児島産地研修は終了です。
雪を被った桜島がまた来年!と手を振ってくれました。

IMG_9949今年もいろいろとご案内いただいた原住民のO脇さん、大変お世話になりましてありがとうございました。この場をお借りいたしまして御礼申し上げます。
【予告】
KIMONO21舞んでは大島紬展を今年も開催いたします。
屋久杉染めやその他の珍しい貴重な作品を展示いたしますのでお楽しみに!